会社の電話をスマホで受ける!クラウドPBX導入で固定電話を廃止する方法
「電話のためだけに出社」していませんか?
「テレワークの日なのに、会社にかかってくる電話が心配で結局出社した」「外出中に大事な電話を取り逃して、折り返したら相手がもう帰っていた」「電話番のために新人がデスクから離れられない」——こんな場面に覚えはありませんか?
総務省の「通信利用動向調査(2024年)」によると、テレワークを導入している企業のうち約35%が「固定電話の対応」を課題として挙げています。せっかく社内のペーパーレス化やチャットツールの導入が進んでも、電話だけがオフィスの物理的な制約として残っている企業は少なくありません。
さらに、従来型のビジネスフォン(PBX)は主装置と呼ばれるハードウェアを社内に設置する方式です。導入コストは数十万円〜数百万円、保守費用も年間で数万円〜十数万円かかります。リースが切れるたびにリプレースの見積もりを取る手間も発生し、「電話のために払っているコスト」は意外なほど大きいのです。
オフィスの電話問題、「仕方ない」で済ませていませんか?
固定電話にまつわる悩みは、多くの企業で「あるある」です。
- テレワーク中の社員宛の電話を、出社している人が手書きメモで伝言している
- 「○○さんに電話です」の取り次ぎだけで1日に何十回も業務が中断される
- 拠点が増えるたびに電話回線の工事と機器の購入が発生する
- 退去や移転のとき、電話番号が変わってしまい取引先への案内が大変
- ビジネスフォンのリース更新のたびに「今度こそスマホに移行したいけど、やり方がわからない」と先送り
「電話なんてどこも同じでしょ」と思うかもしれません。しかし、日本ビジネス電話協会の調査によれば、オフィスワーカー1人あたり電話対応に費やす時間は1日平均24分。年間に換算すると約100時間に相当します。この時間を本来の業務に充てられたら——その差は決して小さくありません。
この記事で解決できること
この記事では、クラウドPBXを導入して固定電話機を廃止し、スマホやPCで会社の代表番号を発着信できるようにする具体的な方法を解説します。
クラウドPBXによる課題解決の全体像
「どのサービスを選べばいいのか」「今の電話番号はそのまま使えるのか」「通話品質は大丈夫なのか」といった実務的な疑問にも、具体的なサービス名と手順を交えてお答えします。
ITに詳しくなくても導入できるよう、ステップバイステップで進めていきましょう。
ステップ1:クラウドPBXの仕組みを理解し、自社に合ったサービスを選ぶ
クラウドPBXとは?
従来のビジネスフォン(オンプレミスPBX)は、オフィス内に「主装置」と呼ばれる交換機を設置し、そこから各電話機に配線する仕組みです。
クラウドPBXは、この主装置をクラウド上(インターネット上のサーバー)に移したサービスです。物理的な主装置も電話機も不要で、社員のスマートフォン・PC・タブレットがそのままビジネスフォンになります。
主なメリットは以下のとおりです。
- 場所を問わず会社番号で発着信:自宅でも外出先でも、スマホに代表番号の着信が届く
- 内線通話が無料:社員同士の通話はインターネット経由なので通話料がかからない
- 主装置・電話機の購入が不要:初期費用を大幅に削減できる
- 回線工事が不要:拠点追加や移転時もアカウント設定だけで完了
- 電話番号を変えずに移行:番号ポータビリティ(LNP)で既存番号を引き継げるケースが多い
主要クラウドPBXサービスの比較
法人利用で実績のある主要サービスを比較します。
| サービス名 | 月額費用(税別目安) | 初期費用 | 番号ポータビリティ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| BIZTEL | 約2,000円〜/席 | 約50,000円〜 | 対応 | 国内シェアNo.1、CRM連携が豊富 |
| MOT/TEL(モッテル) | 約3,980円〜/20台 | 約29,800円〜 | 対応 | 低コスト、中小企業に人気 |
| 03plus | 約1,280円〜/ID | 約5,000円〜 | 対応 | 個人事業主〜小規模向け、番号取得が簡単 |
| Arcstar Smart PBX | 約5,500円〜+500円/ID | 約10,000円〜 | 対応 | NTTコミュニケーションズ運営、大企業向け |
| ひかりクラウドPBX | 約11,000円〜+550円/ID | 約16,500円〜 | 対応 | NTT東西提供、フレッツ光ユーザー向け |
| Dialpad | 約1,000円〜/ユーザー | 0円 | 一部対応 | AI文字起こし内蔵、グローバル対応 |
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選び方のポイント
社員数10名以下の小規模事業者なら、月額費用が安い03plusやMOT/TELが始めやすいです。03plusは1IDからスタートでき、03/06/050番号を最短即日で取得できます。
社員数20〜100名の中小企業なら、BIZTELが安定した選択肢です。Salesforce・kintone・Zendeskなど主要CRMとの連携が標準で用意されており、営業やサポート部門の電話業務を大幅に効率化できます。
NTTの光回線をすでに利用しているなら、ひかりクラウドPBXは回線品質の安定性が魅力です。既存のフレッツ光環境をそのまま活用できるため、通話品質への不安が少なく済みます。
通話のAI自動文字起こしや要約機能が欲しいなら、Dialpadが先進的です。通話内容がリアルタイムでテキスト化されるため、議事録作成や通話内容の共有が圧倒的に楽になります。
ステップ2:電話番号を引き継いでクラウドPBXを開通する
番号ポータビリティ(LNP)の確認
「電話番号が変わるのでは?」という不安が、クラウドPBX移行の最大の心理的障壁です。結論から言うと、多くの場合、今の電話番号をそのまま引き継げます。
ただし、以下の条件を確認してください。
| 条件 | ポータビリティ可否 |
|---|---|
| NTT東西で取得した固定電話番号(03, 06等) | ほぼ対応 |
| ひかり電話で取得した番号 | サービスによる(要確認) |
| IP電話番号(050) | 原則不可(新規050番号を取得) |
| フリーダイヤル(0120/0800) | サービスによる |
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確認方法は簡単です。クラウドPBXサービスの申し込みフォームで現在の電話番号を入力すれば、引き継ぎ可否を自動判定してくれるサービスがほとんどです。BIZTELやMOT/TELでは、営業担当に番号を伝えるだけで数日以内に回答が返ってきます。
開通までの具体的な流れ(BIZTELの場合)
1. 申し込み・番号ポータビリティの手続き(1〜2週間)
Web申し込み後、番号引き継ぎの手続きが開始されます。現在の通信事業者(NTT等)との間で番号移行の調整が行われるため、1〜2週間ほどかかります。この期間中も既存の電話は通常どおり使えます。
2. アカウント発行・アプリインストール(1日)
管理画面のURLとアカウント情報がメールで届きます。社員はスマホに専用アプリをインストールし、IDとパスワードでログインするだけです。
- BIZTELの場合:「BIZTELモバイル」アプリ(iOS / Android)
- MOT/TELの場合:「MOT/Phone」アプリ
- 03plusの場合:「03plus」アプリ
3. 着信ルールの設定(1〜2時間)
管理画面から、着信時の動作を設定します。
- 代表番号の着信を全員のスマホに同時に鳴らす(一斉着信)
- 部署ごとに着信先を分ける(営業部→営業チーム、サポート→CS チーム)
- 営業時間外は自動音声応答(IVR)に切り替える(「お電話ありがとうございます。営業時間は〜」)
- 不在時は別の担当者に自動転送する
4. 切り替え完了・固定電話機の撤去
番号ポータビリティが完了すると、既存の固定電話機には着信しなくなり、全ての通話がクラウドPBX経由になります。固定電話機・主装置・配線を撤去すれば、デスク周りがすっきりします。不要になった機器はリース会社に返却するか、産業廃棄物として処分します。
ステップ3:運用ルールを整備して社内に定着させる
着信ルールの設計が「電話ストレス」を左右する
クラウドPBXを導入しただけでは、「全員のスマホが一斉に鳴って誰も取らない」「特定の人に電話が集中する」といった新たなストレスが生まれかねません。着信ルールの設計が運用成功のカギです。
おすすめの着信フロー設計は以下のとおりです。
フェーズ1:まず担当部署に着信(5秒間)
代表番号にかかってきた電話を、IVR(自動音声応答)で振り分けます。「営業に関するお問い合わせは1を、サポートは2を…」と案内し、担当部署のメンバーに着信を回します。
フェーズ2:応答がなければ次の担当者へ自動転送(10秒後)
最初の担当者が出なかった場合、自動的に次の担当者のスマホに転送します。これにより「電話に出られる人」に確実につながります。
フェーズ3:全員不在なら留守番電話+Slack通知
誰も出られなかった場合、留守番電話に録音し、その内容をSlackやメールに自動通知します。BIZTELやDialpadなら、留守番電話の内容をAIで自動テキスト化し、チャットに投稿する設定も可能です。
社内周知のポイント
導入時に社員向けの簡易マニュアルを用意しましょう。最低限、以下の3点を伝えれば十分です。
- アプリのインストール方法と初期設定(スクリーンショット付き、1枚にまとめる)
- 発信時の操作(アプリから発信すれば会社番号が相手に表示される)
- 着信時の操作(普段の電話と同じように出るだけ)
ポイントは、「普段の電話とほぼ同じ操作で使える」ことを強調することです。新しいツールへの抵抗感は、操作の簡単さを見せることで解消されます。
クラウドPBX導入の3ステップ
ステップ4:CRM・チャットツール連携で電話業務をさらに効率化する
Salesforce・kintoneと連携して顧客情報を自動表示
クラウドPBXの真価は、電話とITシステムを連携させることで発揮されます。
たとえばBIZTELは、以下のCRM/SFAと標準連携が可能です。
- Salesforce:着信時に顧客情報がポップアップ表示。過去の商談履歴を見ながら対応できる
- kintone:着信と同時に顧客レコードが開く。通話後のメモをそのまま登録可能
- Zendesk:サポートチケットと通話履歴が自動で紐付け。対応漏れを防止
- HubSpot:通話ログが自動記録され、営業活動の可視化に活用できる
この連携を設定すると、電話が鳴った瞬間に**「誰からの電話で、過去にどんなやり取りをしたか」が画面に表示**されます。「少々お待ちください、確認します」と言って顧客情報を探す時間がなくなり、応対品質と顧客満足度が向上します。
Slack・Microsoft Teamsとの通知連携
不在着信や留守番電話をチャットツールに自動通知する設定も、対応漏れの防止に効果的です。
- Slack連携:不在着信を指定チャンネルに自動投稿。「@営業チーム 03-XXXX-XXXXから着信あり(留守電あり)」のように通知
- Microsoft Teams連携:Teamsの通話機能とクラウドPBXを統合し、Teams上で会社番号の発着信が可能に(Arcstar Smart PBX等が対応)
通話録音・文字起こしの活用
多くのクラウドPBXサービスには通話録音機能が標準で付いています。さらに最近では、録音データをAIで自動文字起こしする機能も増えています。
- Dialpad:通話中にリアルタイムで文字起こし。通話後に要約も自動生成
- BIZTEL:通話録音データをAI連携で文字起こし(オプション)
- MiiTel(ミーテル):AIが通話内容を分析し、営業トークの改善ポイントを提示
「言った・言わない」のトラブル防止はもちろん、新人教育のための通話サンプルとしても活用できます。
こんな方は今すぐクラウドPBXへの移行を検討してください
- テレワーク・ハイブリッドワークを導入しているが、電話対応だけが出社前提になっている方
- ビジネスフォンのリースが満了間近で、次の更新をどうするか悩んでいる方
- 拠点が複数あり、拠点間の内線通話に通話料がかかっている方
- 電話の取り次ぎや伝言メモの手間を減らしたい方
- 営業やサポートの電話対応をCRMと連携させて効率化したい方
クラウドPBXへの移行は、単なる電話機の入れ替えではありません。場所にしばられない働き方の実現、通信コストの削減、顧客対応品質の向上——複数の経営課題を同時に解決できるDX施策です。
特に社員数が5〜50名規模の企業は、導入効果を実感しやすいボリュームゾーンです。月額費用も1IDあたり1,000〜2,000円台から始められるため、まずは1部署で試験導入してみるのがおすすめです。
「クラウドPBXの選定だけでなく、CRM連携や社内の電話運用ルールの整備もまとめて進めたい」という場合は、私たちの月額制の自社DX推進部もご活用いただけます。ツールの選定から初期設定、運用定着まで、まるごとサポートしています。
まとめ
クラウドPBX導入による業務改善のまとめ
クラウドPBXを導入することで、固定電話にしばられていた働き方から解放されます。今回のポイントをおさらいしましょう。
- サービス選定 → 企業規模・予算・必要な連携機能に合わせてBIZTEL・MOT/TEL・03plusなどから選ぶ
- 番号引き継ぎ・開通 → 番号ポータビリティで既存番号を維持したまま、1〜2週間でクラウドPBXに移行
- 着信ルール設計 → IVR・自動転送・留守電通知を組み合わせて「電話に出られない」をなくす
- CRM・チャット連携 → 顧客情報の自動表示、不在着信の自動通知、通話録音・文字起こしで対応品質を向上
「電話のためだけに出社する」という非効率をなくすことが、オフィス全体のDXを前に進める大きな一歩になります。まずはお使いの電話番号がクラウドPBXに引き継げるか、各サービスの無料診断で確認してみてください。
「どのサービスが自社に合うかわからない」「CRMとの連携方法を相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。現状のヒアリングから最適なプランのご提案まで、無料でお受けしています。